ロイED 世界を癒す手 [編集]

ロイ

「どうだ、シェスター?

精霊は、

呼びかけに答えてくれているか?」


シェスター

「ええ…まだとても弱々しいけれど、

回復のきざしはあるわ。」


シェスター

「これ以上傷つかないように

手入れを怠らなければ、きっと…」


(主人公、走ってくる)


ロイ

「そっちはどうだった、×××?

精霊の息吹を

感じられそうな場所は見つかったか?」


(主人公、項垂れ、首を横に振る)


ロイ

「そうか…。

前の戦乱で、被害を受けたのは、

人々ばかりではない。」


ロイ

「魔法の乱発によって、幾千万の

精霊がこの世から消滅してしまった。」


ロイ

「精霊たちの数が減れば、

じき大地はうるおいを失い、

樹木は枯れてゆく…。」


ロイ

「そうだったな、シェスター?」


シェスター

「ええ、ロイ。

一見すこやかに見えるこの森も、

私には、以前と同じ場所とは思えない。」


シェスター

「精霊たちが、弱りきっているのね…」


(主人公、項垂れる)


ロイ

「×××…」


(主人公、ロイに語りかける)


ロイ

「なるほどな…

誰がつぐないをするべきかといえば、」


ロイ

「戦乱を戦い抜いた

私たちの他にはいないだろうな…」


ロイ

「だが、×××。

つぐなうというのは、

この場合、どうすることなのだろうか?」


シェスター

「ロイ…」


(ロイ、主人公に背を向け)


ロイ

「精霊たちの死をいたみ、

嘆き悲しみ、

謝るばかりが方法ではない。」


ロイ

「私は、シェスターに、

そのことを教わったつもりだ。」


(ロイ、振り返って手を伸ばす)


ロイ

「精霊たちを傷つけたのは、

間違いなく、私たちのこの手だ。」


ロイ

「しかしまた、この手は、

精霊たちを癒す手伝いもできる…」


ロイ

「そうすることが、彼らに対して、

何よりのつぐないに

なるのではないだろうか?」


(主人公頷き、ロイも頷く)


シェスター

「ありがとう、×××。

あなたが私たちの考えに

賛同してくれて、とても頼もしい。」


ロイ「ああ、そうだな。

私たちには希望がある。」


ロイ

「そう信じられることは

うれしいことだな…」


シェスター

「続けましょう、ロイ、×××。

世界のために、

私たちの未来のために、ね。」


ロイ

「ああ!」


Fin.