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クリュセイスED　次は、自分のために [編集]↑

（リベルダム港の船着場。 歩いて登場するクリュセイス。）

クリュセイス
「今日もいいお天気ね。
　よかったわ、晴れてくれて。
　雲がほとんど見えないきれいな青空。
　いい船旅になりそうね。」
「戦争が終わって3年。
　ようやくリベルダムも、
　元の姿に戻ってきたわ。」
「ロストール王家に加えて
　ディンガル帝国も、
　町の復興を援助してくれて・・・。」
「でも、復興をここまで進めたのは
　何よりも、町の人たちの
　故郷に対する想いの強さよね・・・。」
「市民と非市民の隔たりがなくなった
　リベルダムに続いて、ロセンの復興も
　もうすぐ終わる。」
「そうしたら、わたくし、
　世界を回ってみたい。
　いろいろな町を見てみたい。」
「できれば、あの人と一緒に・・・。」

（主人公が走って登場。）

クリュセイス
「あ、(主人公)。こちらよ。」

（主人公、クリュセイスの元へ駆け寄る。)

クリュセイス
「(主人公)、10分の遅刻よ。」

（主人公、弁解の素振を見せる）

クリュセイス
「うふふ。冗談よ、(主人公)。」
「昨日、言っていた
　ポゲーさんの家の修理を
　手伝ってきたのでしょう？」
「わたくしも今来たばかりだもの。
　気にしないで。」
「さぁ、甲板に上がりましょう。
　今日はきっと、
　きれいな景色が見えるわ。」

（二人が船に乗り込もうとした所で町の少年が登場。)

町の少年
「あ、いたいた。
　待ってー。クリュセイスお姉ちゃん、
　(主人公)お兄ちゃん。」
「はい、これ。
　母ちゃんが、今日のお礼だって。
　ふたりで食べてくれってさ。」

（主人公、少年からお礼の品を受け取る）

クリュセイス
「まあ。こんなにたくさん。
　ありがとう。
　お母さんによろしく言ってね。」

町の少年
「それにしても、
　クリュセイスお姉ちゃんたち、
　いつも一緒にいるね。」
「今日もこれから、でーと？」

クリュセイス
「ちょ、ちょっと、何を言っているの？
　わたくしと(主人公)は・・・。」

町の少年
「あ、あかくなった！」

クリュセイス
「お、大人をからかうものではなくてよ！」

（クリュセイス、主人公の方へ向き直る)

クリュセイス
「行きましょう、(主人公)。」

（主人公、頷く。　二人は船に乗り込む。）

町の少年
「いってらっしゃーい！
　お幸せにー！」

（主人公、頷く。）

（場面が切り替わり、出航した船の甲板の上。
　海を眺める主人公に向かって語り掛けるクリュセイス。）

クリュセイス
「(主人公)・・・。
　これから向かうロセンの復旧も
　もうすぐ終わるわ。」
「町は生きかえった・・・。
　もう、わたくしたちがいなくても
　大丈夫よね。」
「わたくし、もうしばらくしたら
　旅に出ようかと思うの。」
「世界を回って、
　いろいろな町を見て回りたい・・・。」

（主人公、クリュセイスの方を向く。）

クリュセイス
「そのとき・・・
　(主人公)、
　あなたも・・・」
「あなたも、わたくしと一緒に
　行ってくれる・・・？」

（主人公、頷く。）

クリュセイス
「ありがとう。
　・・・うれしい。」

（主人公、再び海を眺める）

クリュセイス
「わたくしは、まだ
　世界のほんの一部しか知らない。」
「でも、(主人公)が
　一緒にいてくれれば、
　どこに行っても平気よ。」
「だから、(主人公)。
　これからも、わたくしの
　そばにいて・・・。」

（主人公、クリュセイスの方へ振り返り、頷く。）
Fin.